ネット銀行は、スマートフォンやパソコンを使って、残高確認、振込、預金などの手続きを行える銀行です。
店舗や自社ATMを原則として持たない銀行が多く、コンビニATMや提携金融機関のATMを利用して現金を入出金します。
銀行によって、普通預金金利、ATM手数料、振込手数料、利用できるATM、優遇サービスなどが異なります。
金利や手数料だけで選ぶと、自分が普段利用するATMに対応していなかったり、無料回数の条件を満たせなかったりする可能性があります。
この記事では、ネット銀行の特徴、メリットとデメリット、失敗しない選び方を分かりやすく解説します。
ネット銀行とは
ネット銀行とは、インターネット上での取引を中心にサービスを提供する銀行です。
口座開設から残高確認、振込、定期預金の申し込みまで、公式サイトやスマートフォンアプリで手続きできる銀行が多くあります。
一般的な銀行のように全国へ店舗や自社ATMを展開するのではなく、コンビニや提携金融機関のATMを利用する仕組みが中心です。
店舗へ行かずに利用できるため、営業時間を気にせず残高や取引履歴を確認できます。
ただし、システムメンテナンス中や通信障害が発生しているときは、一部のサービスを利用できない場合があります。
ネット銀行とインターネットバンキングの違い
ネット銀行とインターネットバンキングは、同じ意味ではありません。
ネット銀行は、店舗を原則として持たず、インターネット上での取引を中心に運営する銀行を指します。
インターネットバンキングは、銀行が提供するオンライン取引サービスです。
メガバンクや地方銀行でもインターネットバンキングを提供しているため、店舗のある銀行でもスマートフォンやパソコンから振込や残高確認ができます。
ネット銀行は銀行の形態、インターネットバンキングは銀行が提供するサービスという違いがあります。
ネット銀行で利用できる主なサービス
ネット銀行では、日常的な銀行取引の多くをオンラインで行えます。
利用できる機能は銀行によって異なるため、口座開設前に必要なサービスへ対応しているか確認しましょう。
残高と入出金履歴の確認
ネット銀行では、公式サイトやアプリから普通預金の残高を確認できます。
入金や引き落としの履歴も確認できるため、紙の通帳を記帳する必要がありません。
銀行によっては、入出金が発生したときや口座残高が一定額を下回ったときに通知を受け取れます。
給与の入金やクレジットカード代金の引き落としを確認したい人にも便利です。
振込と振替
ネット銀行では、スマートフォンやパソコンから他の銀行口座へ振込できます。
自分名義の口座間で資金を移動する振替にも対応しています。
振込先の登録、振込予約、定期的な自動振込などに対応する銀行もあります。
他行宛振込手数料や毎月の無料回数は銀行によって異なります。
普通預金と定期預金
ネット銀行でも、普通預金や定期預金を利用できます。
普通預金は自由に入出金できるため、生活費や緊急予備資金の管理に向いています。
定期預金は、一定期間預け入れることを前提とした預金です。
預入期間、最低預入金額、中途解約時の金利などは商品によって異なります。
給与や年金の受け取り
勤務先や振込元が対応していれば、ネット銀行の口座でも給与や年金を受け取れます。
給与受取口座に指定することで、ATM手数料や振込手数料の無料回数が増える銀行もあります。
勤務先によっては振込先の金融機関に条件が設けられている場合があるため、口座を開設する前に確認しましょう。
公共料金やカード代金の引き落とし
ネット銀行の普通預金口座は、公共料金、携帯電話料金、クレジットカード代金などの引き落としに利用できます。
ただし、すべての収納企業やサービスが、すべてのネット銀行に対応しているわけではありません。
現在利用しているクレジットカードや公共料金の引き落とし先に指定できるか確認しておきましょう。
デビットカードによる支払い
ネット銀行では、キャッシュカードにデビットカード機能が付いている場合があります。
デビットカードで支払うと、原則として利用代金が銀行口座から即時に引き落とされます。
口座残高の範囲内で利用するため、現金に近い感覚で支出を管理できます。
利用できる国際ブランド、還元内容、利用限度額などは銀行によって異なります。
証券口座との連携
銀行によっては、特定の証券会社と口座を連携できます。
連携すると、銀行口座と証券口座の間で資金を自動的に移動できたり、普通預金へ優遇金利が適用されたりする場合があります。
投資を行う人は、利用している証券会社との連携機能も比較対象になります。
優遇内容や適用条件は変更されることがあるため、最新情報を公式サイトで確認しましょう。
ネット銀行のメリット
ネット銀行には、店舗のある銀行とは異なるメリットがあります。
自分の利用方法と合っているか確認したうえで口座を選びましょう。
店舗へ行かずに取引できる
ネット銀行では、残高確認や振込などの手続きを公式サイトやアプリで行えます。
銀行窓口の営業時間に合わせて店舗へ行く必要がありません。
仕事や家事で日中に銀行へ行きにくい人でも利用しやすい点がメリットです。
口座開設や登録情報の変更なども、オンラインで手続きできる場合があります。
ATM手数料の無料回数がある
ネット銀行では、利用状況に応じて提携ATMの手数料が一定回数無料になる場合があります。
無料回数は、口座残高、給与受取、デビットカードの利用、対象サービスの契約などで決まることがあります。
普段利用するコンビニATMが対象になっていれば、店舗のある銀行より便利に使える可能性があります。
ただし、無料回数や対象ATMは銀行ごとに異なります。
振込手数料を抑えやすい
他行宛振込手数料が毎月一定回数無料になるネット銀行があります。
家賃、仕送り、事業上の支払いなどで振込を利用する人は、手数料を抑えやすくなります。
無料回数を超えた場合の手数料や、無料回数が付与される条件も確認しましょう。
毎月の振込回数が多い人は、金利よりも振込手数料を重視した方が負担を抑えられる場合があります。
普通預金金利に特徴がある
ネット銀行では、普通預金に比較的高い金利を設定している場合があります。
証券口座との連携、給与受取、特定サービスの利用などによって優遇金利が適用される銀行もあります。
ただし、表示されている最大金利が預金残高の全額へ適用されるとは限りません。
適用条件、対象残高、適用期間を確認して比較しましょう。
スマートフォンでお金を管理しやすい
ネット銀行のアプリでは、残高、入出金履歴、振込、デビットカードの利用状況などをまとめて確認できます。
銀行によっては、目的別に預金を分けたり、毎月自動で資金を移動したりできる機能があります。
紙の通帳を使わず、スマートフォンで家計を管理したい人に向いています。
口座開設をオンラインで完結しやすい
ネット銀行では、公式サイトやアプリから口座開設を申し込めます。
本人確認書類と顔写真をスマートフォンで撮影することで、郵送や店舗訪問なしで本人確認を完了できる場合があります。
口座番号が発行される時期やキャッシュカードが届くまでの日数は銀行によって異なります。
すぐに利用したい場合は、口座開設までの流れを確認しておきましょう。
ネット銀行のデメリット
ネット銀行は便利ですが、利用方法によっては店舗のある銀行より不便になる場合があります。
口座開設後に困らないように、デメリットも確認しましょう。
対面で相談できる店舗が少ない
ネット銀行は、原則として店舗を持たず、問い合わせ窓口も電話、チャット、メールなどが中心です。
住宅ローン、相続、資産運用などについて担当者へ直接相談したい人には向かない場合があります。
対面相談が必要な人は、店舗のある銀行との併用を検討しましょう。
自社ATMがない場合が多い
ネット銀行では、コンビニや提携金融機関のATMを利用するのが一般的です。
利用できるATMや無料回数は銀行によって異なります。
生活圏内に対応ATMがない場合や、無料回数を超えて頻繁に現金を引き出す場合は、手数料の負担が増える可能性があります。
硬貨の入出金が難しい
コンビニATMでは、一般的に紙幣による取引が中心です。
硬貨を預けたい場合や、硬貨を含む金額を引き出したい場合は対応できないことがあります。
仕事や日常生活で硬貨を頻繁に扱う人は、店舗や硬貨対応ATMのある銀行を併用した方が便利です。
紙の通帳を発行しない場合がある
ネット銀行では、紙の通帳を発行せず、取引履歴を公式サイトやアプリで確認する口座が一般的です。
紙で取引履歴を保管したい人は、不便を感じる可能性があります。
必要な取引履歴は、銀行が定める閲覧可能期間内にダウンロードや印刷を行いましょう。
システム障害やメンテナンスの影響を受ける
ネット銀行はオンライン取引が中心のため、システム障害や定期メンテナンス中は振込や残高確認ができない場合があります。
スマートフォンの故障、通信障害、アプリの不具合などによって取引できなくなる可能性もあります。
生活費を一つのネット銀行だけで管理せず、必要に応じて別の銀行口座や現金を用意しておくと安心です。
ネット銀行の選び方
ネット銀行を選ぶときは、最大金利やキャンペーンだけでなく、日常的な使いやすさを比較することが重要です。
自分が利用するサービスに優先順位を付けて選びましょう。
普通預金金利で選ぶ
貯蓄用口座として利用する場合は、普通預金金利を確認しましょう。
通常金利とは別に、証券口座との連携や給与受取などで優遇金利が適用される場合があります。
比較するときは、次の項目を確認します。
・通常の普通預金金利
・優遇金利の適用条件
・優遇金利が適用される残高
・金利の適用期間
・条件を維持するために必要な取引
最大金利だけで判断せず、自分が実際に適用を受けられる金利で比較しましょう。
ATM手数料で選ぶ
現金を利用する人は、対応ATMと手数料を確認しましょう。
主に確認したい項目は次のとおりです。
・利用できるコンビニATM
・提携金融機関のATM
・預け入れ手数料
・引き出し手数料
・毎月の無料回数
・無料回数が増える条件
・無料回数を超えた後の手数料
普段利用するコンビニや駅のATMが対象になっているかを確認することが重要です。
振込手数料で選ぶ
他行宛振込を利用する人は、毎月の無料回数と無料回数を超えた後の手数料を比較しましょう。
銀行によっては、口座を持っているだけで無料回数が付与される場合と、取引条件を満たす必要がある場合があります。
毎月の振込回数を確認し、無理なく必要な無料回数を確保できる銀行を選びましょう。
優遇条件の達成しやすさで選ぶ
ネット銀行では、利用状況に応じて会員ランクが決まり、ATM手数料や振込手数料の無料回数が変わる場合があります。
口座残高、給与受取、デビットカードの利用、外貨預金、証券口座との連携などが判定条件になることがあります。
多くの条件を満たさなければ優遇を受けられない銀行よりも、普段の利用だけで条件を満たせる銀行の方が使いやすい場合があります。
対応しているATMで選ぶ
ネット銀行ごとに利用できるATMは異なります。
普段利用するコンビニ、スーパー、駅、商業施設などに対応ATMがあるか確認しましょう。
ATMの設置数が多くても、自宅や勤務先の近くになければ利便性は高くありません。
旅行や出張が多い人は、全国で利用しやすいATMへ対応しているかも確認しましょう。
銀行アプリの機能で選ぶ
ネット銀行では、公式アプリの使いやすさが日常的な利便性に直結します。
確認したい主な機能は次のとおりです。
・残高と入出金履歴の確認
・振込と振替
・生体認証によるログイン
・入出金や利用時の通知
・デビットカードの一時停止
・利用限度額の変更
・キャッシュカードなしでのATM取引
・目的別の預金管理
・証券口座や決済サービスとの連携
必要な機能をアプリ内で完結できるか確認しましょう。
給与受取や口座振替への対応で選ぶ
給与受取口座や生活費口座として使う場合は、勤務先からの給与振込に対応しているか確認しましょう。
利用中のクレジットカード、公共料金、通信料金などの引き落とし先に指定できるかも重要です。
口座開設後に引き落とし先として登録できないことが分からないように、各サービスの公式情報を確認しておきましょう。
証券会社との連携で選ぶ
投資をする人は、利用している証券会社との連携機能を比較しましょう。
自動入出金に対応していれば、株式や投資信託を購入するたびに手動で資金を移動する手間を減らせます。
証券口座との連携によって普通預金金利が変わる場合もあります。
連携によるメリットだけでなく、解除した場合の取り扱いや適用条件も確認しましょう。
セキュリティ機能で選ぶ
ネット銀行を安全に利用するためには、銀行側のセキュリティ機能も重要です。
次のような機能へ対応しているか確認しましょう。
・多要素認証
・生体認証
・ワンタイムパスワード
・ログインや振込の通知
・振込限度額の設定
・デビットカードの一時停止
・不正利用時の問い合わせ窓口
セキュリティ機能があっても、利用者が設定していなければ有効にならない場合があります。
口座開設後は、銀行が推奨する認証方式や通知機能を設定しましょう。
ネット銀行がおすすめの人
ネット銀行は、スマートフォンを使った取引に抵抗がなく、手数料や預金金利を重視する人に向いています。
一方で、対面相談や硬貨の入出金を頻繁に利用する人は、店舗のある銀行と併用した方が便利です。
ATM手数料を抑えたい人
コンビニATMを利用する機会が多い人は、ネット銀行が向いています。
銀行や利用状況によっては、毎月一定回数までATM手数料が無料になります。
自宅や勤務先の近くに対象ATMがあり、必要な無料回数を確保できれば、現金の引き出しにかかる負担を抑えられます。
振込を頻繁に利用する人
家賃、仕送り、事業上の支払いなどで他行宛振込を利用する人にもネット銀行が適しています。
毎月一定回数まで他行宛振込手数料が無料になる銀行を選べば、年間の手数料を抑えられます。
振込回数が多い人は、無料回数だけでなく、無料回数を超えた後の手数料も確認しましょう。
貯蓄用口座を探している人
生活費とは別に貯蓄用口座を作りたい人にもネット銀行が向いています。
普通預金金利に特徴がある銀行や、証券口座との連携などによって優遇金利が適用される銀行があります。
日常的に使う口座と分けることで、貯蓄を生活費に使ってしまうことも防ぎやすくなります。
スマートフォンで管理したい人
残高確認、振込、定期預金、デビットカードの管理などをスマートフォンで完結させたい人に向いています。
入出金通知や利用通知を設定すれば、口座の動きを早く確認できます。
紙の通帳を記帳する必要がないため、取引履歴をオンラインで管理したい人にも便利です。
証券口座を利用している人
株式や投資信託へ投資している人は、証券会社と連携できるネット銀行を選ぶと資金管理がしやすくなります。
自動入出金に対応していれば、証券口座へ資金を移す手間を減らせます。
銀行と証券会社の組み合わせによっては、預金金利などの優遇を受けられる場合もあります。
店舗へ行く時間がない人
仕事や家事などで銀行窓口の営業時間に店舗へ行きにくい人にもネット銀行が向いています。
口座開設や振込、登録情報の変更などをオンラインで行える銀行があります。
ただし、すべての手続きが24時間利用できるとは限らず、メンテナンス時間や受付時間が設定されている場合があります。
ネット銀行が向いていない人
ネット銀行はすべての人に適しているわけではありません。
利用方法によっては、店舗や自社ATMを持つ銀行の方が便利です。
対面で相談したい人
預金、住宅ローン、相続、資産運用などについて担当者へ直接相談したい人には、店舗のある銀行が向いています。
ネット銀行の問い合わせは、電話、チャット、メールなどが中心です。
文章や電話だけでは手続きに不安を感じる場合は、対面窓口のある銀行を選びましょう。
現金を頻繁に使う人
毎日のように現金を引き出す人は、ATMの無料回数を超える可能性があります。
無料回数を超えるたびに手数料が発生すると、ネット銀行のメリットが小さくなります。
現金を頻繁に利用する場合は、自社ATMを利用しやすい銀行や、無料条件を満たしやすい銀行も比較しましょう。
硬貨を入出金する人
店舗の売上金や大量の硬貨を預ける人には、ネット銀行だけでは不便な場合があります。
コンビニATMでは、硬貨の入出金に対応していないことが一般的です。
硬貨を取り扱う必要がある場合は、店舗や硬貨対応ATMのある銀行口座を併用しましょう。
紙の通帳が必要な人
紙の通帳で預金残高や取引履歴を確認したい人には、ネット銀行が向かない場合があります。
多くのネット銀行では、取引履歴をアプリや公式サイトで確認します。
学校や勤務先などへの提出で取引履歴が必要な場合は、明細をダウンロードまたは印刷できるか確認しましょう。
スマートフォンやパソコンの操作が苦手な人
ネット銀行は、ログイン、振込、本人確認などを自分でオンライン操作する必要があります。
操作に不安がある場合や、トラブル時に画面を見ながら説明を受けたい場合は、店舗のある銀行の方が安心です。
ネット銀行を利用する場合でも、電話サポートや問い合わせ方法を事前に確認しておきましょう。
ネット銀行の安全性
ネット銀行は、銀行法などに基づいて運営される金融機関です。
預金保険制度の対象となる銀行であれば、店舗のある銀行と同様に預金保険制度が適用されます。
ただし、インターネットを利用するため、フィッシング詐欺や不正送金への対策が必要です。
預金保険制度の対象になる
利息の付く普通預金や定期預金などの一般預金等は、預金者一人につき一金融機関ごとに合算して、元本1,000万円までと破綻日までの利息などが保護されます。
同じ銀行に複数の口座を持っている場合でも、口座ごとに保護されるのではなく、同一名義の預金が合算されます。
当座預金や利息の付かない普通預金など、一定の条件を満たす決済用預金は全額保護されます。
フィッシング詐欺に注意する
銀行を装ったメールやSMSから偽のログイン画面へ誘導し、IDやパスワードなどを盗み取るフィッシング詐欺があります。
メールやSMSに記載されたURLから安易にログインしてはいけません。
銀行を利用するときは、公式アプリまたは事前に登録した公式サイトのブックマークからアクセスしましょう。
多要素認証を設定する
銀行が多要素認証やワンタイムパスワードを提供している場合は、設定しておきましょう。
パスワードだけでなく、スマートフォンによる認証や生体認証を組み合わせることで、不正ログインの危険を抑えられます。
認証に利用するスマートフォンを紛失した場合の連絡方法も確認しておくことが大切です。
振込限度額を低く設定する
一日の振込限度額を必要以上に高く設定すると、不正利用時の被害が大きくなる可能性があります。
普段の振込額に合わせて限度額を設定し、高額な振込が必要なときだけ変更する方法があります。
限度額の変更がすぐに反映されるか、一定の時間が必要かは銀行によって異なります。
取引通知を有効にする
ログイン、振込、ATM出金、デビットカード利用などの通知を受け取れる場合は有効にしましょう。
自分が行っていない取引に早く気付くことができます。
不審な取引を確認した場合は、公式サイトに掲載されている問い合わせ先へすぐに連絡してください。
パスワードを使い回さない
複数の銀行やサービスで同じパスワードを使い回すと、一つのサービスから情報が漏れた場合に不正ログインされる危険が高まります。
銀行ごとに異なるパスワードを設定し、第三者に知られない方法で管理しましょう。
生年月日、電話番号、単純な数字の並びなど、推測されやすいパスワードは避ける必要があります。
ネット銀行を開設する方法
ネット銀行の口座は、公式サイトまたは公式アプリから申し込むのが一般的です。
銀行によって必要書類や手続きの流れが異なるため、申し込み前に確認しましょう。
公式サイトや公式アプリへアクセスする
口座開設は、銀行の公式サイトまたは公式アプリから行います。
広告、メール、SMSに記載されたリンクではなく、銀行の正式なURLや公式アプリであることを確認しましょう。
偽サイトへ本人確認書類や暗証番号を入力しないよう注意が必要です。
必要事項を入力する
氏名、住所、生年月日、職業、連絡先、口座の利用目的などを入力します。
入力内容が本人確認書類と異なると、口座開設に時間がかかったり、再提出が必要になったりする場合があります。
引っ越し後に住所を変更していない本人確認書類は利用できない可能性があります。
本人確認を行う
スマートフォンで本人確認書類と顔写真を撮影する方法や、本人確認書類を郵送する方法などがあります。
利用できる本人確認書類は銀行によって異なります。
撮影する場合は、文字や顔写真が鮮明に写り、光の反射や書類の欠けがないことを確認しましょう。
銀行の確認を受ける
申し込み後、銀行が本人確認書類や申込内容を確認します。
法令に基づき、口座の利用目的や職業などについて追加確認が行われる場合があります。
確認が完了するまでの日数は、銀行や本人確認方法によって異なります。
口座番号とキャッシュカードを受け取る
口座開設が完了すると、アプリやメール、郵送書類などで口座番号を確認できます。
キャッシュカードは後日郵送される場合があります。
銀行によっては、キャッシュカードが届く前でもアプリを使って一部のATM取引を行えます。
初期設定を行う
口座開設後は、ログインパスワード、振込限度額、認証方法、取引通知などを設定します。
初期設定のまま利用せず、多要素認証や生体認証を有効にしましょう。
デビットカード機能が付いている場合は、利用限度額や海外利用の設定も確認します。
ネット銀行を利用するときの注意点
ネット銀行は便利ですが、優遇条件や利用できるサービスを確認せずに開設すると、想定より使いにくい場合があります。
最大金利だけで決めない
広告などに表示される最大金利は、特定の条件を満たした場合に限って適用されることがあります。
証券口座との連携、給与受取、対象サービスの利用などが条件になる場合があります。
対象残高に上限が設定されていないか、条件を継続して満たせるか確認しましょう。
手数料無料の条件を確認する
ATMや振込の無料回数は、口座残高や取引状況によって毎月変わる場合があります。
最上位ランクの無料回数だけを見て判断せず、自分が達成できる条件で何回無料になるか確認しましょう。
無料回数を超えた後の手数料も比較が必要です。
対応している口座振替を確認する
ネット銀行によっては、一部のクレジットカード、公共料金、税金、保険料などの口座振替に対応していない場合があります。
給与受取口座や生活費口座として利用する場合は、現在使っているサービスの引き落とし先に指定できるか確認しましょう。
メンテナンス時間を確認する
ネット銀行では、定期的にシステムメンテナンスが行われます。
メンテナンス中は、ログイン、振込、ATM取引などの一部または全部を利用できない場合があります。
急な支払いに備え、別の銀行口座や少額の現金を用意しておくと安心です。
口座を他人へ譲渡しない
ネット銀行の口座、キャッシュカード、ログイン情報を他人へ譲渡または貸与してはいけません。
犯罪に利用される可能性があり、法令により処罰される場合があります。
第三者から口座の買い取りや貸し出しを求められても応じないでください。
ネット銀行の使い分け方
ネット銀行は一つに絞らず、店舗のある銀行や他のネット銀行と役割を分けて利用できます。
ただし、口座を増やしすぎると管理が複雑になるため、目的を明確にしましょう。
給与受取用として使う
給与受取によってATM手数料や振込手数料の優遇を受けられる銀行があります。
生活費の支払いや振込にも利用する場合は、対応する口座振替や無料回数を確認しましょう。
勤務先がネット銀行への給与振込に対応しているかも事前に確認が必要です。
貯蓄用として使う
普通預金金利を重視する場合は、生活費口座とは別に貯蓄用のネット銀行を利用できます。
毎月一定額を自動的に移動できる銀行を選ぶと、先取り貯蓄を続けやすくなります。
緊急時にすぐ引き出せるよう、ATMの利用方法も確認しておきましょう。
振込用として使う
他行宛振込の無料回数が多いネット銀行を、振込専用口座として利用する方法があります。
毎月の家賃や仕送りなど、振込先と金額が決まっている場合は、自動振込に対応しているか確認しましょう。
給与受取口座から自動入金できれば、資金移動の手間も減らせます。
投資資金用として使う
証券会社と連携できるネット銀行を投資資金用にすると、銀行と証券口座の間で資金を移動しやすくなります。
ただし、生活費や緊急予備資金まで投資に使わないよう、口座の用途を分けて管理しましょう。
投資商品は預金とは異なり、元本が保証されるものではありません。
店舗のある銀行と併用する
現金や硬貨の入出金、窓口相談には店舗のある銀行を使い、貯蓄や振込にはネット銀行を使う方法があります。
それぞれの長所を活用できるほか、一方の銀行でシステム障害が発生した場合の備えにもなります。
ネット銀行に関するよくある質問
ネット銀行は危険ですか?
ネット銀行だから危険というわけではありません。
銀行として預金を取り扱う金融機関であり、対象となる預金には預金保険制度が適用されます。
ただし、フィッシング詐欺や不正送金を防ぐため、公式アプリの利用、多要素認証、取引通知などの対策が必要です。
ネット銀行でも給与を受け取れますか?
勤務先が対応していれば、ネット銀行でも給与を受け取れます。
ただし、勤務先によっては振込先の金融機関に条件を設けている場合があります。
給与受取口座として指定する前に勤務先へ確認しましょう。
ネット銀行でも公共料金を引き落とせますか?
対応している電気、ガス、水道、通信会社などであれば、口座振替に利用できます。
対応状況は銀行と収納企業によって異なります。
利用したいサービスの公式サイトまたは銀行の公式サイトで確認しましょう。
ネット銀行は通帳を発行しますか?
多くのネット銀行では紙の通帳を発行せず、アプリや公式サイトで取引履歴を確認します。
取引履歴を紙で保管したい場合は、自分でダウンロードまたは印刷する必要があります。
閲覧できる期間やダウンロード方法は銀行によって異なります。
ネット銀行で現金を引き出す方法は?
コンビニや金融機関などの提携ATMで、キャッシュカードまたはスマートフォンアプリを使って引き出します。
利用できるATM、手数料、スマートフォンATMへの対応状況は銀行によって異なります。
ネット銀行は何個持つべきですか?
明確な目的があれば複数のネット銀行を利用できます。
ただし、最初は生活用と貯蓄用など、2口座程度に分けると管理しやすいでしょう。
利用していない口座を増やすと、残高やログイン情報の管理が複雑になります。
ネット銀行の預金はいくらまで保護されますか?
利息の付く普通預金や定期預金などは、預金者一人につき一金融機関ごとに合算して、元本1,000万円までと破綻日までの利息などが保護されます。
一定の条件を満たす決済用預金は全額保護されます。
同じ銀行内で複数の口座に分けても、同一名義の預金は合算されます。
ネット銀行だけで生活できますか?
給与受取、口座振替、ATM、振込など、必要なサービスに対応していればネット銀行だけでも日常的な取引は可能です。
ただし、硬貨の入出金、対面相談、システム障害への備えを考えると、店舗のある銀行を一つ併用する方法もあります。
まとめ
ネット銀行は、スマートフォンで銀行取引を管理したい人や、ATM手数料、振込手数料、普通預金金利を重視する人に向いています。
選ぶときは、表示されている最大金利だけでなく、優遇条件、対象残高、ATMの無料回数、振込手数料、対応する口座振替を確認しましょう。
フィッシング詐欺や不正送金を防ぐため、メールやSMSのリンクからログインせず、公式アプリや公式サイトを利用することも重要です。
多要素認証、取引通知、振込限度額などを設定し、安全に利用できる環境を整えましょう。
現金や硬貨の利用、対面相談が必要な場合は、店舗のある銀行とネット銀行を使い分ける方法もあります。
自分が何に使う口座なのかを明確にし、無理なく優遇条件を満たせるネット銀行を選びましょう。


